半弓ってなに?
まいどおおきに、住職です。
今回は、みなさんお待ちかね、半弓道場について書きたいと思います。
私の職場です。
高山の飲み屋街の一角にある半弓道場は、今年で90周年を迎えました。
高山の人は一軒目と二軒目の間に弓矢を嗜みます。
そういう粋な遊び場として親しまれてきた半弓道場は、去年の6月頃、閉店の危機に見舞われます。
ご高齢の夫婦で営業されていた半弓道場。お父さんが体調を崩されて店を閉める考えをされていたところ、一番の常連だった私の知り合いのカフェオーナーが店を継ぐことを決意。私はスタッフとしてここで手伝いをすることになりました。
なんといっても特徴的なのはそのスタイル。
弓道は立ってやるもの。というイメージが強いですが、私たちの半弓道場では椅子に座って弓を射ちます。
流鏑馬に近いスタイルですね。
使用する弓矢も通常の弓道のものよりも少し小さく、的までの距離も通常の弓道の四分の一です。弓道は約28m、半弓は約7m
半弓の歴史は九州の宮崎県、飫肥という地域から始まったと言われています。
九州や東京の府中市などで今でも親しまれている四半的という競技があります。
的までの距離が四間半(約8.2m)矢の長さが四尺半(約1.36m)的の大きさが四寸半(約13.6cm)あることからこの名前になったようです。
この四半的は遊技場として全国に広まりましたが、椅子に座るこのスタイルで残っているのは高山だけだと言われています。
少し前は新宿二丁目や鎌倉、江ノ島付近にあったという話も聞きました。
矢を10本射ち、どれだけ点数を取れるかを競います。
中心の黒い丸は10点なので、100点満点の計算になります。
50点以上の点数が取れれば、この黒板に自分の名前を書くことができます。
高山の歴史に名を刻め!
この得点板は大晦日にリセットされます。ちなみに今年の一位は82点。女性の出した記録です。
なかなかどうして奥が深い半弓道場。ハマる人はマジでハマります。
ハマる人はだいたい変態です。自分も含めて。
次回は仕事内容や半弓がうまくなるコツみたいなのも書けたらいいなーという感じでこれにてドロン。